キツイと言われる不動産業界の営業に転職すると、未経験者でも働いていけるのでしょうか?
結論としては、未経験者でも転職は可能ですし、しっかりと不動産業界で必要な知識や経験を身に付けていくこともできます。
不動産業界について就職、転職を考えている方も多いと思います。
不動産業界で働くことについてイメージを聞いてみると、
・先輩の指導が厳しい!
・突然リストラされる!
・ノルマがキツくて続かない!
ネガティブなイメージな方が多いです。
一方で、
・成果がきちんと評価される!
・やった分、報酬をもらえる!
・将来、独立や起業がしやすい!
様々な理由で、不動産業界への転職を検討しているという人も多いでしょう。
私自身、30代で無職でありながら、未経験の不動産業界に飛び込み、賃貸営業、売買営業と不動産業界で仕事をしています。
イメージ通りの部分もあれば、世間のイメージとはかけ離れてるなと思う部分も多くありました。
賃貸営業の場合、引越しの際にお世話になることも多いと思うのでイメージしやすいかと思います。
今回は、不動産業界の売買における仕事内容やメリット、デメリットなどをお伝えしていきます。
目次
不動産売買の仕事って何をしているの?
不動産売買の仕事といわれても、1日を通して何をしているかイメージができない方も多いと思います。
「おそらく家を売っているんだろうな。」
という漠然としたイメージあると思いますが、具体的に毎日何をしているのかは分からないと思います。
まずは、不動産売買の営業マンの1日のスケジュールについてお伝えしていきます。
①お客様との電話やメール対応
不動産会社の営業マンといえば、お客様とのやり取りがメインの仕事になります。
不動産会社の求人を見ると、ほとんどが営業の募集になります。
それだけ、お客様と接点を持つ営業職が求められている業界なのです。
不動産売買における営業マンは、同時に複数のお客様とやり取りをしていく必要があります。
すぐに家を買いたい方、売りたい方もいれば、将来のために、不動産の相場を知りたいという方もいます。
もしくは、相続対策の相談や、住宅ローンや税金の支払いができずに、家を早く売却したいという急ぎのお客様もいます。
様々な悩みを持ったお客様と接する機会が多いので、同時に複数のお客様のお悩みに答えていく必要があります。
必然的に、お客様との電話での打ち合わせや、メールのやり取りに時間を費やす事になります。
②不動産業者との打ち合わせ
不動産売買においては、お客様と同じくらい、別の不動産会社の担当者と打ち合わせする機会も多いです。
例えば、お客様が興味を持っている物件が、全て自社の物件とは限りません。
「今の住まいの近くにある物件が気になっている」
「ハウスメーカーで新築戸建の建築を考えている」
などなど、他社の管理物件について聞かれる事も多くあります。
その場合、管理会社とお客様を「仲介」させて頂きますが、この際、お客様とのやり取りと同じくらい、不動産業者とのやり取りも大切になってきます。
売主である不動産会社と、買主であるお客様(不動産会社が買主になるケースもあります)、どちらも大切なお客様になりますので、片方とだけやり取りをすれば良いという訳ではありません。
③物件の確認や役所での調査
営業職であっても、事務的な仕事も大切になります。
その中の1つが、不動産の調査があります。
大手企業の場合、調査は事務方や外部委託しているケースもありますが、やはり、担当である営業マンが、自分で物件について把握する必要はありますので、大切な業務の1つになります。
例えば、売却予定の土地において、どういった建物が建てられるのか?
建てられる建物の種類や大きさなど、市区町村によって管理、制限をされています。
建物を建てるルールが明確でないと、閑静な住宅地に商業ビルが建ってしまったり、駅前が畑に囲まれてしまったりしては、利便性が悪くなってしまいますからね。
その為、不動産売買においては、役所での調査が非常に重要になってきます。
せっかく土地を買ったのに、期待していた建物が建てられないとなってしまってはトラブルになりますからね。
調査の窓口は市区町村によって異なりますし、上下水道やガスなどのライフラインの調査なども含めると2~3時間くらいは必要になります。
また、市役所は駅から近いことも多いですが、上下水道局などは、駅から離れているケースも多いので、都心部を除くと、ほとんどが車移動での調査になります。
そのため、車の運転ができるかというのも不動産売買においては重要なスキルとなるでしょう。
不動産業界の営業職のメリットは?
不動産業界の営業というと、難しいというイメージを持たれる方も多いです。
確かに簡単ではありませんが、やる気があれば、誰でも挑戦することができますし、色々とメリットもあります。
不動産売買の仕事におけるメリットを確認していきましょう。
①収入が高い!
不動産業界で営業職に就職、転職を考える場合、一番多い理由としては、収入を稼ぎたいということです。
実際に不動産業界の営業職の求人を見てみると、年収500万円から1000万円、歩合を含めると2000万円という広告も目にします。
同年代の一般的な他業種に比べると、確かに不動産売買の営業マンは収入が高い傾向にあります。
固定給が高い。もしくは、固定給は少なめでも、営業職であれば、売り上げに応じた歩合が高く設定されている会社がほとんどですので、利益をあげればあげるほど、収入もあがっていくのです。
収入という、目に見える成果が得られる分、高いモチベーションを維持しやすいですし、やる事が明確なので目標設定もしやすいです。
一般的な不動産の売買であっても数千万円の取引になりますし、都心部の一等地の土地の仕入れや、タワーマンションの売買などでは、億単位での取引もあり、一件の契約で手数料が数百万円、数千万円になる事もあります。
自分のスキルをアップさせて、高収入にチャレンジしたいという人にはオススメな業界になります。
②自由にスケジュールを決められる!
不動産売買の営業マンは、スケジュール管理が仕事といってもいいくらい、自分でスケジュール管理をする事ができます。
お客様や不動産業者とのアポイント、役所調査のスケジュール、移動距離も長くなるケースが多く、自宅から現場に直行して直帰するということもあります。
会社によっては出勤や退勤についても、営業マンに裁量がある会社も少なくありません。
定時の間、ずっと事務所にいて、休憩時間は決まった12時から13時の1時間。
こういった決められたスケジュールに息苦しさを感じる人は、不動産売買の営業職に向いているといえるでしょう。
③仕事のやりがいがある!
不動産売買の営業マンには、成長のチャンスが多くあります。
まず、営業マンとして営業のノウハウを身に付ける事ができます。
不動産売買は高額な商品やサービスの取り扱いになりますので、きちんとした知識や経験がないと、なかなか成約にまで至りません。
一生に一度の買い物といわれる不動産の担当者に求められるハードルは高いです。
見た目の清潔感やコミュニケーション能力など、求められるスキルが多い分、早く成長することができるでしょう。
不動産売買で成果をだすことができれば、将来的に独立開業することもできますし、フリーランスとして雇われずに生きていく事も可能です。
また、得られる知識は、住まいである不動産はもちろん、不動産投資といった資産形成に繋がる事も多いので、自分自身の人生にとってもプラスになりますね。
不動産業界の営業職のデメリットは?
様々なメリットがある不動産売買の営業職ですが、人によっては、厳しい、辛いと感じることも確かにあります。
不動産売買におけるデメリットも合わせて確認していきましょう。
①目標が高い!
不動産売買の営業職は、良くも悪くも実力社会です。
目標といえば聞こえはいいですが、要は会社から課せられたノルマです。
あなたが営業をするために、数多くの事務職の方々のフォローがあって成りたちます。
事務職の社員の給料はもちろん、交通費やデスク、事務所などの固定費用も、営業職の社員が稼ぐ訳ですから、自分の給料分を稼いだから十分と考える人は会社員としての営業職には向きません。
もちろん、そんな人はフリーランスや独立したとしても、周囲からのサポートを得る事は難しいでしょう。
目に見える成果が明確な分、目標もはっきりしているので、達成できなければ、周囲からのプレッシャーも強くなります。
目標に対してのプレッシャーをバネに仕事に励むことができれば良いですが、ノルマやプレッシャーをネガティブに捉えてしまうと、仕事に対してのモチベーションが下がり、社内での評判も悪くなり、収入も減って、最終的には体やメンタルを壊して働けなくなってしまうかもしれません。
事実、入社して3ヶ月以内にいなくなる人も多いですし、明らかに仕事ができず、40代、50代であっても肩身が狭そうにして、逃げるようにして会社を離れていく人もたくさんいます。
良くも悪くも、それが当たり前の世界なので、実力社会で成果をだしてやるという気持ちが無ければ、不動産業界の営業職は選択肢から外す事をオススメします。
②金額が大きい為、責任感は必要!
不動産売買は取り扱うサービスや商品の金額が大きいため、小さなミスが何十万、何百万といった損失に繋がる事があります。
ちょっとした勘違いで、お客様に何百万円も損失を与えてしまうと考えると、怖くなることもあります。
少し専門的な話になりますが、建物を建てる土地が、認定されている道路に何メートル面しているかによって、建物が建てられるかどうかが決まってきます。
極端な話、1cm足りないだけで、土地の資産価値が半分になってしまうこともあるのです。
もし、不動産売買の契約をした後で、調査のミスが発覚したらどうなるでしょうか?
会社、お客様、不動産業者、あなた自身、誰かに大きな損失を与えてしまう可能性があります。
そういった大きな責任と隣り合わせである以上、慎重に取引を進めていく必要がありますし、常にミスは無いかを意識できる責任感は必要になります。
③専門知識が多い!
不動産売買の仕事をするにあたって、専門知識を覚える必要があります。
不動産に関する専門用語や知識はもちろんですし、
・住宅ローンなど金利に関する金融知識
・家を建てるにあたっての建築知識
・不動産登記に関する法律
・士業の先生との関わりも増えるので、各分野に関する大まかな知識も必要になります。
(弁護士、司法書士、土地家屋調査士など)
一般的には難解な用語や法律知識も多いですので、常に勉強する姿勢が必要になります。
不動産業界に就職する為には?
様々なメリット、デメリットを勘案した上で、不動産業界にチャレンジしたいと思ったら何が必要になるでしょうか?
ここからは不動産業界への就職、転職を考えている方向けの内容になります。
①宅建を取ろう!
昔に比べると宅建の取得を重視している会社は多いです。
「売り上げをあげれば、資格なんていらない!」
という風習はほとんどなくなり、特に大手ほど、宅建を必須にしている会社が多いです。
宅建は国家資格として人気の高い資格ですし、士業の資格としては、年齢や実務経験に関わらず、勉強すれば取得できる資格です。
宅建手当を月に2万円から5万円前後支給している会社も多いですし、分かりにくい不動産業界の知識を幅広く理解する為にも、まずは宅建の資格を取得することをオススメします。
→30代の転職前に資格を1つだけとりました!確実に給料あがります。
②引っ越し、マイホームを検討してみよう!
不動産売買で家について仕事をするのであれば、まずは自分で体験するのが一番早いです。
賃貸で引っ越しをする、マイホームを検討するといったことは、人生においても重要なことになります。
自分で経験しておく事で、どういった不安や悩みがでてくるかも分かります。
それに、どうせなら経験がある人から教えてもらいたいというのもあるでしょう。
個人の環境にもよりますが、引っ越しやマイホームを検討してみるのも良いでしょう。
③採用セミナーや面接に行こう
まずは現場に行ってみることです。
働き方、お客様の声、ノルマや歩合。率直に聞いてみるのが1番です。
いきなりセミナーや面談はハードルが高いという場合は、転職エージェントに登録して、各社について聞いてみたり、転職サイトに登録して求人を見てみましょう。
不動産売買というと、家を買いたい、売りたいお客様の仲介が一般的ですが、収益用物件や土地、戸建ての買取。新築マンション販売や法人営業専門など、様々なジャンルがあります。
知らないと選択肢に入らないですので、少しでも興味が湧いたのであれば、まずは知ってみることから始めましょう。
不動産業界に転職して良かったです。
不動産業界で営業職として仕事をしていくのは、収入を稼ぐチャンスも多くあり、自分自身が成長していける業界になります。
もちろん、継続的な勉強やチャレンジ精神は必要になりますが、その結果として、得られることは非常に多いです。
実際に、不動産業界で成果をだすことで収入も増えましたし、知識も増えて、将来に対してのビジョンも広がってきています。
働き方も、ある程度の裁量があるので、家族と過ごす時間や、自分の人生について考える時間も増えてきています。
少しでも興味を持てたのであれば、宅建の勉強や、引っ越しやマイホームを検討するなど、不動産業界に関して、さらに勉強をしてみてくださいね。
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